知識の泉

建築に関する知識や常識

実は奥が深い建築知識。色々な言葉や知識が飛び交うこの世界ですが、少し覗いてみると頷けること納得できることが色々あります。ここでは皆さんに、そんな色々な事を知って頂きたく、建築などに関する知識や常識を簡単にご紹介したいと思います。皆さんに少しでも、建築の世界に興味を持って頂き、また身近に感じて頂けたらと思っています。

建築用語集 あ行

あいがき (合欠き)
合決り(あいじゃくり)ともいう。二材の端部の接ぎ方の一種・一材の厚みの半分を削りおとし同形にした他材と互に対称に重ねあわせて接合する。裏表とも表面が全く平らになるのが特徴である。(*1)
あおりどめ (煽り止め)
扉が風などであおられないように定位置にとめておく装置、簡単な掛け金物から、ドアストッパー、ドアタローザーまでいろいろある。(*1)
明取り
採光だけを目的とした開孔のこと
明障子 (あかりしょうじ)
和紙や薄絹等をはって光が室内にはいるようにした障子。一般に障子といえばこの明障子のことをさし、他の種類の建具は襖(ふすま)とか雨戸、ガラス戸などそれぞれの名称でいい障子の言葉は使わなくなった。
明書院
付書院とも又明床(あかりどこ)ともいう。昔は書見などのための採光を目的とした一画であったものから現在では床構の一部とし飾的目的が主となったての装飾。
空き
部材や仕上げの接合部にもたせる余裕。クリアランスともいう。(*1)
あくあらい (灰汁洗い)
汚染した建物を灰汁その他の薬品を用いて洗浄し、あとを充分に水洗すること。(*1)
あげいた (揚板)
あげぶた(揚蓋)ともいい、板床の一部が取はずしできるようになっている板のことで、台所の床下の物入そのものもあげいたということもある。
上げ落し
金属丸棒を上下させることにより開き扉をとめる建具金物・クレモン・ボールトの錠
あげまく (揚幕)
能の橋懸(はしがかり)や歌舞伎の花道の出入口にかける幕。アコーディオン楽器の蛇腹(じゃばら)に似た形の伸縮戸又は可動仕切。
朝顔
1.工事現場の外側に設けて、通行人の上に物が落ちないようにするための仮設物。
2.和風のじょうご形(漏斗形)の小便器
麻の葉
模様の一種。麻の葉の形を組み合わせたような形で、三角形の連続した線模様にさらに各三角形の頂角を二等分した線でできる三つの三角形を入れると六葉の組み合った形に見える。
足固め
床下、内法下で柱間に架した水平角材で、床高の高い住宅などで補強の目的で使用される。ちょうど大引の位置位の高さに入れてある。
足場
工事中自由にどこへでも工人たちが行き作業ができ、必要な材料等を運べるようにした仮設物のこと。 主として杉丸太を使った丸太足場と銅管を使ったパイプ足場等がある。
あじろ (網代)
竹、よし、とくさ、はぎ、ひのき等を薄板に編んで張った仕上げ・網代。壁、網代天井等がある。(英語でHerringhone=にしんの骨模様)
あすがら (石炭殻)
木造床下の防湿用や軽量コンクリートの骨材に使用される。シンダー。
あすなろ (翌檜)
ひのきに似た建築用木材「あすはひのきになろう」との意からといわれる。
あぜ (畔)
敷居、かもいの溝と溝との間の仕切り。溝よりそと側又はうち側を「樋端(ひばた)」という。内樋端、外樋端。
あそび
構造的に役立っていないこと。
あたまつなぎ (頭繋ぎ)
木造の柱の頭をつないでいるという意味で、はしらあたまつなぎともいう。上からの荷重がかからない場合、単に柱の上部を固定するために柱の上に水平に架した材のこと。
あて (格)
木材の欠点の一種
アルコープ
マンションの玄関前に造られる共用ローカから引っ込んだ空間のこと。ドアを開けたときに共用廊下を人が歩いていてもぶつからないといった利点がある。(*3)
生き節(いきぶし)
丸太の皮付き面が残っている材、丸太を横に寝かせて、一定の厚さでスライスした時にできる材及び板。丸太の自然らしさが丸みの部分に残っているので、無垢材感が良い。

参考文献
*1: 建築士'94.8 現場の言葉(4) 鈴木岩雄 北海道建築士会理事
*3: 住宅情報タウンズ (株)リクルート

建築用語集 か行

家庭用燃料電池
家庭用燃料電池は、LPGガス、石油、都市ガス等の燃料から「水素ガス」を作り、空気中の酸素と化学反応させて発電する。発電した電気は小容量である為、不足分は系統連係した電力会社の電気を利用。同時に発電時に発生する熟を利用して、温水を取り出し、お風呂や給 湯に利用することができる次世代の発電装置。東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガスの都市ガス4社とLPガス大手の新日本石油、アストモスエネルギーの合計6社が燃料電池の統一ブランドを「エネファーム」とし、家庭用燃料電池を2009年5月より順次発売した。ネックとなっているイニシャルコストに関しては補助が出る予定。(*2)
間接照明
光を天井面や壁面に当てて、その反射光で間接的に空間を照らす照明。やわらかい印象を与える。(*5)
金属系サイディング
表面をアルミ、スチール、鋼、ステンレシなどの金属板で仕上げされ、ポリウレタンなどの発泡樹胎で、断熱材が裏打ちされた外壁材。窯業系サイディングよりも一般的に価格は高いが、耐久性の面から考えるとメンテナンス費用は安く抑えられる。特に既存壁の改装には、軽量で加工性が良く、乾式工法で工期が短いなど金属材特有の利点が挙げられる。素材はスチールとアルミが一般的に多用され、アルミ製は高価で耐久性に優れている。また、スチールは耐久性が落ちるものの、最近ではガルバリウム鋼板というアルミを混ぜた金属のものが主流となってきており、耐久性も上がってきている。(*2)
気乾含水率
木材の乾燥程度を表すのは、「含水率」です。木材に含まれる水の重量割合が含水率です。大気中に放置された木材が大気の温度条件と湿度条件に対応し、含有水分が平衡に達した状態の含水率。日本では平均15%。
グレア
目に感じる不快な「まぶしさ」のこと。視野に極端に輝度が高い光源があるとほかの部分がみえにくくなる現象。
蛍光灯
白っぽい光の棒状のものが一般的ですが、温かみのある光色や電球型などの形もその他の形のものも製品として見られます。経済効率が良く影が出にくい。(*5)
建築化照明
天井・壁・柱などにランプを組み込み照明と建築を一体化させたもの。建築計画と同時に検討する必要がある。(*5)

参考文献
*2: D&D deaign&data 株式会社日本住宅新聞
*5: 照明ハンドブック 照明学会編

建築用語集 さ行

樹脂サイディング
樹脂系のため柔らかな印象。金属材のように錆びることがなく、酸性雨に強い特性がある。また、疎水性で水のしみ込みがないので、モルタルや窯業系材料のように凍結によるひび割れがない。シーリングを使用しない施工法も凍害に対しても有利である。さらに樹脂サイディングはとても軽いので運搬しやすく、家屋に負担がかからないため地震にも強く、外断熱やリフォームにも最適。万一破損した場合でも、その部分だけをはがして補修する「部分補修」が可能で、他の塗装系のサイディングと違い耐薬品性にも優れているのが大きな特長。(*2)
遮熟機能塗料
建物の屋根や外壁に塗装し、太陽熱の内部への侵入を抑えることで快適性の向上や省エネ効果をもたらします。塗料に使用する顔料に暑さの元となる太陽光の赤外線領域(750nm~)を反射させる機能を持たせた「太陽熱高反射率塗料」と、中空ビーズなどで塗膜内に空気層を設けて熱を遮蔽する「熱遮断塗料」の2つのタイプがあります。建物以外に道路舗装用なども出始めており、ヒートアイランド対策、エネルギー使用量の 削減によるC02の抑制などが期待されています。
製品例:アトム遮熟バリアルーフ(アトミクス)・パラサーモ(日本特殊塗料)・スーパートップ遮熱く東日本塗料)(*4)
照度
光に照らされている面の明るさを示す度合い。照度計で測定し、ルクスという単位で表される。数値が大きい程明るい。(*5)
シーリング
天井に直接取り付ける照明器具。高い位置から部屋全体を照らすので、主照明に向く。

参考文献
*2: D&D deaign&data 株式会社日本住宅新聞
*4: ジョミジョミVol.15 大和塗料(株)発酵
*5: 照明ハンドブック 照明学会編

建築用語集 た行

畳数
室内の広さを畳の数で表すもの。和室だけでなく実際に畳を敷いていない洋室にも便宜的に使われることがある。一般に1畳が1.65㎡(中京間に相当)。ほかに1.54㎡の江戸間、1.82㎡の京 間などがある。畳のサイズは地域によって異なる。(*3)
縦羽目・竪羽目(たてばめ)
たてに板材を並べて張った羽目。縦羽目張りの壁で、壁を縦板で張った羽目のことをいう。
耐火機能塗料
鉄骨の耐火被覆で求められる機能です。火災時の熱により塗朕が数十倍に発泡して断熱層を形成し、建物の崩壊を防ぎます。従来のロックウール吹付けに対し、塗料タイプにしたことで、わずか数ミリで耐火被覆が可能になりました。またカラーバリエーションも自由に選択できるため意匠面での優位怪も特筆できます。露出鉄骨の多用など建築デザインの幅を広げることに貢献しています。
製品例:SKタイカコート(エスケー化研)・ウェスタ(菊水化学工業)(*4)
ダウンライト
天井面に埋め込み、下方を直接照らす照明器具。全体照明用にも部分照明にも用いられる。(*5)
長期使用製品安全点検制度
長期間の使用に伴い生ずる経年劣化により安全上支障が生じ、特に重大な危害を及ぼすおそれの多い9品目について、点検制度が設けられる。(*2)
施行は2009年4月1日から。点検制度の対象製品は屋内式ガス瞬間湯沸器(都市ガス用・LPガス用)、屋内式ガスふろがま(都市ガス用・LPガス用)、石油給湯器、石油ふろがま、密閉燃焼式石油温風暖房機、ビルトイン式電気食器洗機、浴室用電気乾燥機の以上9品目。この他、標準使用期間と経年劣化についての注意喚起等の表示が義務化になる「長期使用製品安全表示制度」も同日より施行ざれる。
直接照明
光が直接下の方向を照らす照明の下の方向を照らす照明のこと。強い陰影が生まれやすい。ペンダントライトが代表的。
広さを表す単位。1坪は畳2枚分の広さで約3.3㎡も例えば40㎡なら約12.12坪となる。(*3)
特優賃
主に中堅所得のファミリー向けに優良な賃貸住宅を供給するため、国と自治体が収入に応じて家賃を一定期間補助してくれる制度、これが「特定優良賃貸住宅供給促進制度(特優賃)」と呼ばれるもの。(*3)

参考文献
*2: D&D deaign&data 株式会社日本住宅新聞
*3: 住宅情報タウンズ (株)リクルート
*4: ジョミジョミVol.15 大和塗料(株)発酵
*5: 照明ハンドブック 照明学会編

建築用語集 な行

煮亜麻仁油
亜麻仁油だけのボイル油。調合ペイント以前、固形顔料を溶くのに使用した油の一種。
肉厚
そのものの厚さで、特に鍛冶職や金物 を扱う人が使う言葉。
肉持ち
塗膜の厚さを測った結果をいう。また、肉持ちがよいとか、単に肉が厚いなどという。
逃げ
工事現場で比較的大きいものや、重量のあるものなどの据え付け、取り付け、組み合わせ、拵え他、見え掛かりよく納めるため、予め余裕をとること。「無理せず逃げをとっておけ」などという。人間、何事にも逃げをとっておくと、いざという時でも心に余裕が湧くもの。
逃げ墨
基準である墨(線)から、一定の距離をとって出した墨をいう。コンクリート床に、別な仕上げをする場合や、出入口の枠の位置など、直接仕上がり墨を打てない場合には、別に出した逃げ墨からきいて位置を決める。
逃げ穴
鴨居や無日を吊る呂束の蟻柄は、いったん平の柄穴に落してから蟻柄穴に寄せるが、この柄穴をいう。
躙印 (にじりしるし)
大工が墨付けにおいて、間違い墨を消す合印のこと。

建築用語集 は行

バルコニー
集合住宅で2階以上の住戸の外壁から外にせり出して作られた屋根のない、手すり付きの屋外空間。屋根のあるものをベランダと区別して呼ぶ場合もある。階下の屋根を利用したものをルーフバルコニー、1階で外に張り出した空間をテラスという。(*3)
バリアフリー
齢者や身体の不自由な人が生活するうえで障害高となるものを取り除くこと。すべりにくい床材の採用や車椅子も通れるゆったりした幅の廊下、出入り口の段差解消、手すりの設置など、お年寄りや子どもが安全に生活できるよう配慮することをいう
接ぎ材
幅接ぎ材のこと。「幅接ぎ板」の「はぎ」とは、接木(つぎき)のいみで無垢材と無垢材を接合した材。
配光
光源が放つ光の空間への分布のこと。同じ電球でも、照明器具の取付け方で配光は異なる。(*5)
白熱球
あたたかみのある光を放ち、ものを立体的に見せる効果がある。(*5)ボール球、クリプトン球なども白熱球の一種。
配線ダクト
主にスポット照明を取り付けるための棒状の電源レール。その範囲の中でスポット器具を移動できる。
PS
パイプスペースの略。上下水道管などの配管スペースのこと (*3)
平衡含水率
一定の温度、湿度の空気中において材質中の水分量がその雰囲気中で平衡に達した状態における含水率。
引っ掛けシーリング
照明器具を天井に取りつけるためのコネクターの一種。ペンダントライトなどを簡単に取りつけられる。(*5)
ブラケット
壁面に直接取り付ける照明器具。補助照明として用い、壁面を印象的に演出する。居室の他玄関などで使用する。(*5)
ペンダント
コードやチェーンで天井画から吊り下げる照明器具。デザインの種類が豊富。(*5)

参考文献
*3: 住宅情報タウンズ (株)リクルート
*5: 照明ハンドブック 照明学会編

建築用語集 ま行

耳付き材・板
丸太の皮付き面が残っている材、丸太を横に寝かせて、一定の厚さでスライスした時にできる材及び板。丸太の自然らしさが丸みの部分に残っているので、無垢材感が良い。
メゾネット
集合住宅の住戸形式の1つ。住戸内が2層に分かれていて、内階段で結ばれている間取り。居住空間が立体的に配置され、一戸建て感覚が味わえる。
木部保護機能塗料
主に外部で使用する木材に対して、紫外線や風雨による劣化を抑えるとともに防腐・防カビ・防虫機能で木材を保護します。調合油や天然油脂などを主成分に耐候性に優れた顔料と防腐・防虫のための薬剤を配合、木材内部に浸透して効果を発揮します。塗膜を形成しないため木材の通気性を損なわず、塗膜の割れやハガレもおきないのでメンテナンスが容易といった特長があります。
製品例:ノンロット205NZシリーズ(三井化学産賛)・タフウッドステイン(ユニオンペイント)・ガードラックラテックスステイン(和信化学工業)(*4)

参考文献
*4: ジョミジョミVol.15 大和塗料(株)発酵

建築用語集 や行

有害物質吸着・分解対応機能塗料
内装用途で高まっている機能性ニーズです。建材などから発生するホルムアルデヒドをはじめとしたVOC(揮発性有機化合物)や悪臭を吸着し、クリーンな室内環境づくりに貢献します。光触媒やホルマリンャッチャーと呼ばれる成分を塗料中に配合したり、またシラス(焼成火山灰)や焼石灰など多孔性の天然物質を主原料に用いるなど多くの製品が発売されています。
製品例:ホルムクリーン(神東塗料)・塗布型漆喰PSP(大谷塗料)・トシック(大同塗料)・蝦夷シラス健康一番(トウペ) (*4)
窯業系サイディング
湿式工法のモルタル塗り壁に代わって、木造軸組み工法や2×4工法の木質系住宅に良く使われるようになった外壁材。硬質で密度が高いので、遮音性・断熱性・耐候性・防湿性・耐震性・耐凍害性・防火性など多くの性能をもった商品が発売されている。(*2)
厚さは12㎜~25㎜程度まであり、厚みが厚い方が重厚感があり高価。又、表面に耐候性に優れたシリコン塗装やフッ素クリア塗装が施された、塗膜10年保証の商品やサイディングの継目にシーリング不要な四辺合じゃくり工法など、施工性の向上からも採用が増えている。

参考文献
*2: D&D deaign&data 株式会社日本住宅新聞
*4: ジョミジョミVol.15 大和塗料(株)発酵

建築用語集 ら行

落書き・貼紙除去機能塗料
街中のいたるところで落書きや貼紙の被害が多発し、景観面ばかりでなく落書きの多い地域は犯罪率も高まるなど社会問題化しています。落書き防止成分を塗料にブレンドし、乾燥過程で塗膜の表層部に浮上する技術が開発されました。これによりフェルトペンやラッカースプレーなどの落書きが容易にしかもキレイに除去できます。貼紙に関しても付着しにくく剥がれやすい機能があります。
製品例:マジックアート(大日太巻斜)(*4)
ロフト
本来は物置用の屋根裏部屋を指す。実際には天井を高くして部屋の一部を2膚式にした上部スペースを指すことが多い。室内のはしごなどで上り下りする。(*3)

参考文献
*3: 住宅情報タウンズ (株)リクルート
*4: ジョミジョミVol.15 大和塗料(株)発酵

建築用語集 わ行

割込み
決められた寸法の中に、決められた数の、組子や桟などを、入れること。障子な組子などを、障子紙に合わせて割り付けを行うか、均等に割り付けて組み込むこと。
割付け
決められた寸法の中に、どのくらい入るか、配置してみること。
割貫 (わりぬき)
格子などの貫を二つにして、一方を差込んで組寄せ、もう一方を後から差込み、格子などを動かぬ ようにする方法。
割間 (わりま)
割込んだ、あき(組子と組子の間など)の寸法のこと。

建築用語集 ABC...

DEN
巣、ほら穴を意味する英語から派生。書斎や趣味を楽しむための部屋という使われ方をする。広さや形状の明確な基準はなく、納戸やサービスルームと同義。採光や換気など建築基準法上の居室の基準を満たさない部屋を便宜的に呼ぶ場合もある。
KD材
Kiln-Driedlumberの頭文字を取って、KD材と言う。人工乾燥製材のこと。木材を乾燥室に入れて、人工的に温度、湿度を調節して、短期間で乾燥させた木材。乾燥法は、何種類もあります。
LDK
居間(リビング)、食事スペース(ダイニング)、台所(キッチン)があるひとつの空間を指す。(*3)
LED
半導体技術を応用した新しい光源。電気消費量が少なく省エネ光源として注目されている。熱を帯びにくいという特徴も。(*5)
MB
メーターボックスの略。電気・ガス・水道のメーター類を集めて格納している場所。玄関脇に設けられることが多い。(*3)
MDF
中密度繊維板又は中質繊維板。ミディアム・デンシティ・ファイバーボード(Medium density fiberboard)の略。板面へのクギ打ちは問題ないが、木口面の場合は割れが生じる。クギの保持力はあまり強くない。水や湿気に弱く、厚みの膨張率が高い。基本的に紙と同質のもの。 安価な素材。
1R (ワンルーム)
1部屋タイプの間取りで居室の中にキッチン併設されている間取りをいう。
1K (ワンケイ)
Kはキッチンの略。1部屋タイプの間取りで、居室とキッチンが分かれている間取りを指す。キッチンと2つの居室がある間取りなら2Kという。

参考文献
*3: 住宅情報タウンズ (株)リクルート
*5: 照明ハンドブック 照明学会編

建築用語読めますか? あ~お

歯振
あさり
肋筋
あばらきん
雨熨斗
あめのし
石拵え
いしごらえ
板錐
いたぎり
腕木庇
うでぎびさし
空木類
うつぎるい
裏店
うらだな
襟輪
えりわ
円瓦当
えんがとう
えんじゅ
大鎌継ぎ
おおかまつぎ
笈形
おいがた
大村砥
おおむらど
男木
おぎ

建築用語読めますか? か~こ

貝灰
かいばい
梅花皮
かいらぎ
亀甲
きっこう
切立
きったて
くさび
釘減
くぎへし
鎖鋸
くさりのこ
眩輝
げんき
間杭
けんぐい
硬鋼
こうこう
小巴
こどもえ
小楢
こなら

建築用語読めますか? さ~そ

曝し屋根
さらしやね
柵矢来
さくやらい
柘榴石
ざくろいし
逆蛸
さかだこ
下子
したご
支保工
しほこう
地瘤
じこぶ
隅付け
すまづけ
据前
すえまえ
漏れ
すがもれ
せみ
背凭れ
せもたれ
早材
そうざい
粗砂
そしゃ

建築用語読めますか? た~ほ

太鼓鋲
たいこびょう
大麻油
たいまゆ
遅効剤
ちこうざい
黄楊
つげ
付け樋端
つけひばた
手形
てなり
手曲り鋸
てまがりのこ
破風板
はふういた
柄杓
ひしゃく
布海苔
ふのり
耗鉋
へらしかんな
本元名
ほんもとな

建築用語読めますか? ま~わ

斑石
まだらいし
三笠織
みかさおり
面戸紐熨斗瓦
めんどひものしがわら
両折戸
もろおりど
矢来丸太
やらいまるた
雨打柱
ゆたばしら
割石
わりいし

室内空気汚染と問題のある建材

過去の木造住宅に潜む環境ホルモン

環境ホルモンとは、動物の体内に入るとホルモンに似た働きを起こし、生殖などの内分泌機能を乱す化学物質で『内分泌かく乱物質』とも言われます。生殖機能を混乱させ、種の存続に悪影響を及ぼします。クロルデンと同様に、現在は使用禁止となっている為、安全ではありません。下記の表からも解る様に残留毒性が100年もあります。現在解体されている木造住宅の中には、防腐・防蟻処理剤としてクロルデンが使用されていたものが数多く存在していますが、現在は使用されていない為、ノーチェックです。それを国は、エコロジーの名の元に『リサイクル』と称して、木材の再使用、再利用を進めています。国はキレイ事を言いますが、汚染の拡大になる事を知ってか知らずかです。

アスベストの屋根材

アスベストの問題のように、国は1970年代からILO勧告で、危険な事は解っていたにも関わらず、国民の健康を放置してきました。住宅に多く使用されてきたカラーコロニアルの屋根材は、別名『着色石綿スレート板』と呼ばれていました。『スレート板』は、石綿を約15~35%含有していました。 屋根に使用されていたドライ製品は約20%の『アスベスト』が含有していました。このカラーベストコロニアルは、コストが安く、施工も簡単で、洋風住宅にマッチするため、日本中がカラーコロニアルのアスベストの屋根材になってしまったと言っても過言ではありません。屋根材が風化してきて飛散したりします。また、解体時には、ユーザーも解体業者もコストの事は心配しますが、アスベストの事にまでは注意を払わないのが現状です。ある解体業者の話によると、行政までもが、予算の都合上や周辺住民の反対運動の問題が発生するとやっかいなので、役所側が業者に頼んでアスベストがない事にして、解体しているという噂まであるのです。このような今までの国や行政の歴史から、私たちは、自分の身は自分で守らなければならないという事を自覚すべきかもしれません。

問題のある建材と含有している化学物質
問題のある建材名含有している問題の化学物質
合板・パーティクルボード・MDF
断熱材 (グラスウール)
ホルムアルデヒド(接着剤)
複合フローリングホルムアルデヒド(接着剤、有機リン系殺虫剤)
ビニールクロスホルムアルデヒド(接着剤)、可塑剤、モノ塩化ビニール、有機リン、重金属類
防蟻剤 (木部処理・土壌処理剤)
木材保存剤(現場施工用)
有機リン系、ピレスロイド系殺虫剤
油性ペイント
アルキド樹脂塗料
アクリル樹脂塗料
キシレン
油性ニストルエン、キシレ (n-デカン(56)、P-エチルトルエン(43)、1,2,4-トリメチルベンゼン(41)、エチルベンゼン(35)、o-キシレン(12)、その他
有機リン系殺虫剤、ポリスチレン樹脂、マラカイドグリーン、スチレンモノマー、ナフタリンを防虫剤として散布する場合有。
塩化ビニール系床材、CFシートポリ塩化ビニール、可塑剤(フタル酸ブチルベンゼンBBP等)
ドア(合板・MDF)ホルムアルデヒド(接着剤)、有機溶剤
押入、物入れ(合板)
天井、プリント合板
ホルムアルデヒド(接着剤)
屋根、外壁スレート板アスベスト(石綿)
システムキッチンホルムアルデヒド(接着剤)、有機溶剤
カーテン防炎剤、防虫剤(有機リン)
カーペット防炎剤、防虫剤(有機リン、ピレスロイド)
ワックス有機溶剤(n-デカン(33)、1,2,4トリメチルベンゼン(15)、n-ウン、デカン(13)、その他)
問題のある接着剤と含有している化学物質
問題のある接着剤含有している問題の化学物質
壁紙施工用澱粉系接着剤
木工用接着剤
クロロプレイン系溶剤系接着剤
ホルムアルデヒド、可塑剤、トルエン、キシレン
エポキシ樹脂系接着剤可塑剤、キシレン
エチレン酢酸ビニル樹脂系エマルジョン系接着剤可塑剤、トルエン、キシレン
ポリウレタン(溶剤)系接着剤トルエン
建材に含まれていると思われる環境ホルモン
環境ホルモン主な使用品目詳細
ポリ臭化ビフェニール難燃カーテン布を燃えにくくする難燃剤に含まれる。
生産量は年間30トンに及ぶ。
マラソン有機リン系殺虫剤の成分で防虫・防カビのために使用したものが多い。
ビスフェノールAサンルーフポリカーボネート樹脂の原料。
カーポートの雨よけなどにも使用。
フタル酸ジオクチル壁紙用クロスクロスを軟らかくするための可塑剤。
ビニールクロスにも使用。
フタル酸ブチルベンジル床壁用ビニールタイルタイルを軟らかくするための可塑剤。
フタル酸ジプチルラッカー接着剤クロスなどを貼る際に使用する。
殺虫効果もあり揮発性が強い。
フタル酸ジシクロヘキシルアクリルラッカー塗料外壁、内壁ともに大量に使用される。
揮発性が強く部屋中に充満。
フタル酸ジエチル合板接着剤酢酸ビニルの原料として床や壁に使用。
隙間埋めにも使われる。
ヘキサクロロシクロゲキサン木材保存剤家庭用殺虫剤としては1972年に使用禁止。
防虫処理で木材に使用。
ポリ塩化ビフェニール電気製品の絶縁体1972年に生産禁止。
毒性は100年以上消えないという。
ペンタクロロフェノール除草剤造園の際、大量に使用される。残留性が高い。
1990年に生産中止。
クロルデン床下防虫剤1986年に使用禁止。シロアリ、ダニ、カビ防止用。
毒性は100年残留。

ビニールクロスの健康被害

塩化ビニールの壁紙

現在、どの住まいにも、必ずと言っていい程に使用されているビニールクロス。このビニールクロスの危険性・有害性をご存じの方は、実際には少ないかもしれません。国土の70%近くが森林である日本。森林国でありながら、壁紙の内、塩化ビニールのビニールクロスを95%も使用しているのは、世界先進国の中でも日本だけだそうです。ビニールクロスの壁は呼吸をしないため、結露が発生し、冬場は暖房でカビが発生します。その発生したカビの胞子は、室内に漂い、喘息やアレルギーの原因となります。

ビニールクロスの特性

ビニールクロスは、熱分解すると、塩酸やダイオキシンのような有害な有機塩素化合物のガスを大量に生成するため、もしもの火災時には非常に危険です。更に、ポリ塩化ビニールは、製造、使用、廃棄の過程でも、環境や人体に問題を起こしています。製造工程では、発ガン性があるとも言われる塩素ガスが大量に使用され、又、熱分解により、酸性雨の原因となる塩素ガスを発生するのです。最近では、酸性雨によるものと見られる森林の立ち枯れや、講演のブロンズ像・大理石等の被害も多くなってきています。また、その他にも、ビニール製品には、生殖毒性や発ガン物質を持つ成形加工性を改良し、柔軟性をもたせる可逆性が20~50%も含まれています。

ポリ塩化ビニールの加工の際には、変色や熱分解を防止するために、神経毒性を有する鉛を含む安定剤や、イタイイタイ病の原因物質でもあるカドミウムを含む安定剤を添加した製品もあり、注意が必要です。また、ビニール壁紙を貼る際には、下地調整剤として、シーラー、パテ、コーキング剤、接着剤、防カビ剤等を使用していますが、それらがどれだけ安全かという疑問も残ります。ものによっては、ホルムアルデヒドを室内に放出し、火災や焼却によっては、ケタはずれに強い致死量を持つダイオキシンを発生させます。

ホルムアルデヒドは致死量以下でも、体内にはいると肝臓障害や皮膚障害、免疫障害、奇形の発生、生殖障害などの様々な毒性を示すのです。1984年、厚生省では、ダイオキシンの暫定的な安全評価基準を1日あたり100pg/kg(体重)に設定していますが、ヨーロッパ諸国では、1~5pg/㎏、アメリカでは更にそれ以下であり、日本では、許容量ギリギリのレベルである摂取量の厳しい規制と、発生源の除去が大きな課題でしょう。ドイツ・ベルリン市では、ポリ塩化ビニール等の火災時や焼却処理時に払う、環境汚染に対するコストを「隠れたコスト」であるとして、公共建築での使用を禁止しています。

では、日本はどうでしょう?

日本では、園児が過ごす保育園をはじめ、幼稚園、学校、それどころか病を治すはずの病院でさえも、床は塩化ビニール製のシート材、壁はビニールクロス、あるいは有機溶剤を使用したペイント塗装、天井もビニールクロスといった公共建築が、至る所にあるのが現状です。いくら価格が安いといっても、火災時などに吹き散らされるダイオキシンの回収費用や、リサイクルできない製品の廃棄処分費用を考えると、最も高いものとなることは明らかです。

日本の住宅の建て替えサイクルは、15~16年といわれていますが、まず、莫大なお金をかけて建てた住まいが、ローン期間の25~30年という歳月よりも、はるかに短いことに驚かされます。そして、短い期間で次々に立て替えざるを得ない住まいから出る、土に還ることのない素材「ポリ塩化ビニール」は、莫大な量の生産廃棄物となって、やがては、日本中を埋め尽くすこととなるでしょう。自分達で犯した過ちは、自分達に返ってきます。私たちは自分の子供や、孫の時代に与える影響の大きさを想像し、考えなければいけません。私たちは、人間という動物。化学物質に強い生き物ではありません。

だから、スズキ建築設計事務所では、月桃紙、越前和紙・玉紙、自然素材クロスなど、非塩ビ、脱石油化学の壁紙・クロスを自信をもってお薦めします。

接着剤の問題

家づくりの際、接着剤と言われても、あまりピンと来ない方も多いかもしれませんが、実は、健康な家づくりをする上で、大切な材料の一部でもあります。

私たちの元にあった相談を1つ例に挙げてみます。あるお客様が、某大手ハウスメーカーで家を建てられた際に、業者の方から、「天然素材・健康的な素材である」という事で、コルクタイルを勧められリフォームをされました。しかし後日、そのご家庭の奥様が、めまいや体の不調を訴えられた例があります。

調査の結果、主な原因は『ゴム系の接着剤』であるということが判明しました。有害なキシレン、ベンゼン、トルエン、ジクロルメタン等が室内に発生していたそうです。

この様に、接着剤にも様々な有害物質が含まれています。せっかく天然木材を使用したり、無垢材の内装材やフローリングを使用しても、接着剤にも気を配り、できるだけ化学物質を遠ざけた住まいづくりに心掛けないと、安全で健康でナチュラルな住まいづくりも台無しになってしまうのです。

接着剤について詳しくは、接着剤のこだわりをご覧下さい。

水の怖さについて

「日本の水は安全」と思っていたら大間違い!家庭の水にも、発ガン性物質・トリハロメタンや生殖機能不全を引き起こす恐れのある鉛などの有害物質が含まれているからです。

発ガン性の恐れのある水道水中のトリハロメタンなどが、シャワーや入浴の際に浴室などの空気を高い濃度で汚染することが、静岡県立大の松下教授(環境物質科学専攻)らの研究で明らかになりました。直ちに健康に影響を及ぼすレベルではありませんが、建材や衣料用防虫剤、殺虫剤などによる汚染に加え、生活に欠かせない水までもが室内汚染の原因になるという指摘だけに、注目を集めそうです。

トリハロメタンは、水の浄水処理に使われる塩素が水中の有機物と反応して発生するという事が報告されました。これは加熱によって揮発するのですが、水道水は一定時間煮沸している家庭もあります。揮発したトリハロメタンは室内にとどまり、呼吸で体内に取り込まれます。特に、大量のお湯を使用する浴室内での空気汚染が問題となり、すぐ健康に影響を与えるレベルとは考えられてはいませんが、シャワーなどでトリハロメタンが発生する事は事実で、シャワー使用中などは換気を心掛ける事が大切です。

生水を飲まなくても毎日のお風呂で化学物質を肌から吸収しています。15分の入浴やシャワーの間に皮膚や呼吸器から1リットルの水道水に含まれる塩素、トリハロメタンなどの化学物質が体内に吸収されると言われています。

水にもこだわりを持って健康住宅を提案しています。

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私たちのオススメする「ウエルカムR21」は、家庭用水道水の“源流”にセットするため、1台で飲料や料理、お風呂や洗濯、洗車やガーデニングまで家中どこでもおいしくて安心な水が使えます。一戸建てはもちろん、マンションへの取り付けや後付けも可能です。

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本当は恐ろしい水道水の健康被害

トリハロメタン
トリハロメタンは、原水中に含まれる有機物質と塩素が反応して生成されるトリハロメタン類(クロロホルム、ジプロモクロロメタン、プロモジクロロメタン、プロモホルム)の総称です。トリハロメタンの発生量は、原水中の有機物の量と塩素の量に比例し、水温に比例しますから、夏は冬の4~5倍も多く発生してしまいます。原水に有機物が増える理由としては、家庭排水の有機物や公共事業の下水処理水、し尿処理水などからの有機物の流入などが考えられます。
農業や有機溶剤など
発ガン性との関連に疑いがもたれている物質。田畑やゴルフ場で散布される農薬や除草剤、IC機器の洗浄剤やドライクリーニングの溶剤、プラスチック加工工場での可塑剤などが河川やダムの水を汚染し、浄水場で除去されずにそのまま水道水に残留する不安があります。
合成洗剤
合成洗剤の陰イオン界面活性剤も水道水から検出される場合があるが、こうした物質も発ガン性の心配が指摘されます。家庭などで使用する合成洗剤が、家庭排水として河川やダムに流れ込み分解されずに原水を汚し、それが浄水場でも除去されずに水道水に残留する事があります。
鉛や塩化ビニール
水道水の家庭までの引き込み管から溶出する物質として、近年、鉛の水道管が問題視され始めています。鉛の毒は子供には脳の機能障害を、成人には胃腸障害や生殖機能の不全を 引き起こす恐れがあると言われているのです。鉛管は、古い家の引き込み管に使われている事が多いです。鉛管の危険性についての広報は東京都、大阪府など一部の自治体では行われていますが、その他の地域では「市民が不安を持つ」「現在の基準は満たしている」などの理由から殆ど市民に知られていないのが実情です。現在の水質基準の鉛濃度(1㍑中のミリグラム)は、0.05以下で、乳児の血液中の鉛濃度が健康に影響を与えない程度に抑えられてはいます。でも、鉛は体内に蓄積されるため、摂取量は少ないほどよいのです。そのため水質基準も平成15年からは、0.01以下に強化される予定。自宅の水道管が、鉛かどうかは水道局に問い合わせれば教えてくれます。鉛の他に、引き込み管として塩化ビニルでコーティングされた鋼管が使われていた場合、この塩化ビニルに対しても、環境ホルモンの問題などを指摘する声があるのも現状です。
その他
マンションやビルの高置水槽や配水管にも、様々な問題物質が混じっていることがあります。鉄さびによる赤水や、防さび剤のリン酸塩、不衛生な高置水槽に浮かぶゴミや虫の死骸などがこれにあたります。

なぜ間伐が必要なのか?

「たくさん苗木を植えるから、間伐する必要があるのだとしたら、最初から30年後、または50年後の適正本数だけを植えればいいのでは?」という疑問が生まれるかもしれません。人工林では、一定面積内に非常に多くの本数の苗木を植え、数年ごとに間伐をくり返し、木の成長に合わせて、その都度、適正本数を保つように調整していますが、近年その間伐ができなくなっています。

林業のことをよく知らない方からは、上記のような疑問が生まれるかもしれません。私も最初はそう思ったことがありました。しかし現実はそう簡単な問題ではなかったのです。

杉や檜、松などの針葉樹は、密集して植えることにより、まっすぐに育ちます。材として商品価値を持たせる為には、まっすぐな材が望ましいのです。まばらに植えられた杉や檜は下の方が太く、先端に行くに従って細くなります。木としては健全な成長とも言えますが、材としての商品価値は下がってしまうのが問題です。最初から間隔をあけて植林すれば、間伐の必要はありませんが、木はまっすぐに育たず、商品価値はなくなってしまうのです。

日本の林業の主役といえる杉では、1ha当りに、3000本もの苗木が植えられています。この本数が果たして、本当に適正なのかは別として、これが最終的には500~600本になります。つまり、約4/5は間伐しなくてはならないことになります。間伐といっても、一定年数を経た間伐材は、主伐材に準じる商品価値を持つものもありますが、しばらくは何の利益も生まない除伐の時期が続くのです。

杉の植林

ここで、杉の人工林をどのように作っていくのかを見ていきましょう。

まずは、植林ですが、この前に行わなくてはならないことがあります。『地ごしらえ』という、地面を覆っている枝や葉を取り除く作業です。

次に、3~4年の苗木を1haに2000本~3000本という単位で植えていきます。苗木を植えてから5~7年間は、下刈りという作業が続きます。まだ競争力のない杉の成長を阻害するツル植物や下草、広葉樹などを排除します。

7年を過ぎてもツル植物の排除は引き続き行われ、ようやく10年を過ぎると、今度は枝打ちという作業が必要になります。これは、木の下の方のある枝を取り払う作業です。木をまっすぐ成長させるため、また、節を残さないために行われる作業なのですが、むやみやたらに行えば木の成長力を阻害することにもなりますし、失敗すると木の皮が剥げたりするので、熟練を要する作業でもあります。

木の成長にしたがって、裾枝打ち、背丈打ち、梯子打ちと次第に高い枝を落としていきます。これが、30年生近くまで計5回ほど行われることになります。これを数千本、数万本単位で行わなくてはならないのですから、気が遠くなる作業ですね。林業がいかに人力を要求する仕事か、これだけでも容易に想像できますね。

枝打ち用の鉈と、のこぎり類…成長してくると梯子に登り、身体をロープで縛って、枝打ちを行います。山の作業は常に危険がつきまといます。枝打ちの行われていない杉の木は、民家の庭を開放した公園などで見ることができますが、そういった場所に生えている杉なので、枝打ちなどの手入れがされていない事が殆どです。杉とは本来これほどにも枝を付ける木なのです。

次がいよいよ『間伐』です。8~10年頃から、育ちの悪い木、枯れかかった木、あるいは育林木など、つまり育てようとしている木の邪魔になる広葉樹などを伐採していきます。除伐で伐採された木は、昔は薪などに使われましたが、現在は殆ど価値のないものになっています。

間伐は、その後も5年間隔程度に実施し、その都度10~25%が伐採されます。10年~13年目位までの間伐は『切り捨て間伐』と呼ばれ、除伐同様、切った木材は捨てられています。15年位になると、間伐材でも商品価値を持つようになります。土地の地味や日当たりにもよりますが、直径が12~13cm程度になるからです。

樹冠が接している状態では、地上に光が届きません。それが、木の成長を遅くさせ、年輪幅も均一になりません。適度に間伐を実行することで、健全な森林を維持することができると同時に、年輪幅も均一になるのです。そうして、40年~50年、あるいは70年程度で主伐ということになります。もちろん、70年もの間、丹誠込めて育てられた木は、高級建材として珍重されるはずですが、それすらも原木市場で買いたたかれているのが現状です。100本や200本の木の世話をするだけならそれほど大変そうでもないのですが、それが何千本、何万本という単位になのですから…気の遠くなる話ですね。

それほど、手をかけても報われないとしたら、間伐を行う意欲も失せてしまいますよね。あるいは、意欲はあっても予算不足で人手を雇えないということになってしまうのです。

間伐材について

森林を守るためには森林を手入れすることが絶対に欠かせません。森林を手入れする方法として間伐がありますが、その必要性についてお話します。

日本は森林の国です。森林率・森の国のイメージが強いカナダでさえ54%。日本67%よりも森林の比率が高いのは、フィンランドの76%、スウェーデンの68%といったところです。

人口密度が驚く程高い日本に、これほど豊かな森林があるというのは、外国人には意外に思う様です。それもそのはず、イギリスでは森林率はたったの10%しかありません。アメリカでも32%。つまり、文明国は国土の緑を犠牲にして、土地を開発していくというのが海外の常識のようなのです。あるいは、古くから文明が発達した国では、過去に極端な伐採が行われたことも関係しています。加えて、森を失った文明は、多くの場合、衰退していった事も、過去の歴史が教えてくれています。

統計によりますと、日本の森林が保有する木材のストックは、約35億立方メートルと言われます。そして、毎年の生長量は9000万立方メートルと推察されています。この毎年の生長量は、消費して構わない、あるいは消費されるべき木材なのです。そして、この数字は、国内の木材消費の80%以上に相当します。つまり最大限に国内の木材を使えば、残りを外材に頼ればいいということになります。しかし、現実は国内の木材は20%以下しか使われていません。

事情を知らない外国人の中には、「日本人は国内の森林資源を温存して、海外の森を荒らしている」という人もいますが、国内の森林を温存している訳ではないのです。

森林は生き物です。放って置いても自然のままに成長していく原生林はともかく、人工林は人間が手をかけてあげなくては、まともに成長してくれないのです。その中でも特に重要なのが間伐ですが、杉や檜などの針葉樹は、まっすぐ育てるために、非常に多くの本数の苗木を植え、成長にあわせながら数回にわたって間引きをくり返します。その間伐が行われなければ、人工林は死んでしまうことになります。杉や檜が材として使用できないばかりでなく、山の保水能力がなくなり、山崩れや大水の原因にもなるのです。

こんな現実が待ち受けているのにも関わらず、木材価格の下落により、満足な間伐が行われない為、結果として日本中の人工林は未曾有の危機に直面していることになるのです。